コメどころ新潟は蕎麦どころでもあります。
新潟の蕎麦といえば、へぎ蕎麦。
へぎ蕎麦とは?
へぎ蕎麦というのは、へぎという30×50cm程の木製の角盆の様な器に盛り付けられた蕎麦のことを言います。そう、へぎ蕎麦という種類の蕎麦があるのではなく、へぎに盛り付けられた蕎麦のことを言います。そして、そのへぎに盛られる蕎麦はというと布海苔蕎麦(ふのりそば)です。
布海苔蕎麦(ふのりそば)とは?
布海苔蕎麦というのは、つなぎに布海苔(ふのり)という海藻をつかった蕎麦のことを言います。少し緑帯びた色をしていて、コシが強く、ツルツルとした喉ごしの良さが自慢なので、へぎ蕎麦のように冷水でしっかりしめたものをいただくのが定番ですが、温かい蕎麦もあります。
へぎ蕎麦は大勢だと一層たのしい
へぎ蕎麦にはいろいろなサイズがあるので1人前から注文できますが、3〜5人前をひとへぎで頼んで、数人で囲むと雰囲気があります。へぎに盛られた布海苔蕎麦は、ひと掴みずつまとめられ取りやすいように美しく波打つ様に盛り込まれてあって、各自がスマートにすっと一口分ずつ取れるので、たとえ大勢で囲んでもきれいに気持ち良くいただけます。
普通、へぎ蕎麦には何ものってきませんが、上の写真のように海苔がトッピングされたへぎ蕎麦(「花へぎ」ともいいます)もあります。蕎麦というと黙々と食べてサッと終える食事のイメージがありますが、大勢で囲みながら食べるへぎ蕎麦は場も心もなごむ蕎麦です。同じ釜の飯ならぬ、同じへぎの蕎麦というところでしょうか。
また、へぎに盛られた天ぷらもまた華やかで、薬味も素敵です。
春から新緑の頃は山菜、夏には夏野菜、秋冬には舞茸などのきのこ類。
一般的に蕎麦というと新蕎麦の頃にと思うかもしれませんが、喉ごしのよい新潟の蕎麦は爽やかな春にも、暑い夏にも年中楽しめます。