新潟生活を始めたばかりの頃、叔母が枝豆と一緒に鈍い赤紫色の細長い茎を抱えてやってきました。「ルバーブ!」とはしゃぐ私に、「ずいきよ!」と伯母。
そう、わたしはこのとき初めてフレッシュな芋茎(ずいき)を見たのでした。
ずいきは、八ツ頭の葉柄のことで、これを乾燥させたものがいもがら。
低温に弱く傷みの早いずいき。冷蔵庫には入れず、新聞紙で包んで風通しよい場所に立てかけておくとある程度保存できるようですが、わたしは放置して忘れてしまわないうちに、ずいきの甘酢漬けにします。
ずいきの甘酢漬けは、とろけるような中にあるシャキシャキ感が魅力。
【ずいきのピクルスの作り方】
- アクをぬいたずいきをザルにあげ空炒りする。
- 全体にしんなり火が通ったと感じたら火を止めて酢を注ぎ、砂糖を加え好みの甘さにし塩少々で調味する(酢を加えると徐々に桃色になります)。
- 冷めたら冷蔵庫で保存する。
ずいきはアクが強く喉や舌にエグミを感じる場合があるので、わたしは皮をむき5cm程に切り水に30分ほどさらしてから使っています。※皮をむくとき、水の中でむくと手に色が付きにくい
芋茎(ずいき)はもともと「古血を洗う」といわれ、出産後の女性に食べさせたとか。お祝い事の席では赤飯とセットで振る舞われたとも聞きます。この可愛らしいピンク色の酢の物はテーブルにも映えるし、ちょうど良い箸休めにもなります。ちょっと手間暇かかりますが、手に入ったらお試しください。